【AEW】メキシコ特集!フレッチャーvsベイリーの死闘&アンドラデが魅せた衝撃の3Way戦
AEWが誇る祭典「グランドスラム・メキシコ」がアレナ・メキシコで開催された。現地時間8月5日に行われたこの大会は、新トリオ王者の誕生、MJFの電撃復帰、そして息を呑むような3Way戦など、見どころ満載の一晩となった。しかし、その裏にはファンをやきもきさせる要素も。熱量高く、賛否両論のショーを振り返る。
まず何と言っても、この夜のベストマッチはインターナショナル王座戦だ。王者カイル・フレッチャーが挑戦者“スピードボール”マイク・ベイリーを迎え撃った一戦は、まさにプロレスの教科書。両者は過去2度対戦し、1勝1敗。今回は決着戦という位置づけで、アレナ・メキシコの熱気が試合をさらに引き上げた。フレッチャーはオカダ・カズチカや竹下幸之介との対戦を視野に入れており、王座防衛は確実視されていたが、ベイリーの粘りは想像を超えた。終盤のポイズンラーナからウルティマ・ウェポンへの連携では、前のめりになったファンが思わず立ち上がるほどの大盛り上がり。フレッチャーの試合運びの巧みさ、そしてベイリーのスピードと技術が融合した、まさに“カテドラル”を支配した一戦だった。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro もう一つ、観客を熱狂させたのがアンドラデ・エル・イドロ、トマソ・チャンパ、コマンダーによる3Way戦だ。この試合は、オールインのカジノ・ガントレット出場権を懸けた重要な一戦。特にコマンダーのパフォーマンスは圧巻で、ロープを渡っての大技、逆さ抑え込みからのハリケーンラナなど、自国での凱旋試合に懸ける執念が感じられた。アンドラデも負けじと攻め立て、チャンパのヒールとしての存在感も光った。三者三様のスタイルがぶつかり合い、会場のボルテージは最高潮に達した。
しかし、すべてが称賛されたわけではない。最大の不満は、AEW世界王者ケニー・オメガの不在だ。オメガはビデオパッケージにしか登場せず、約1カ月後に迫ったオールインのメインイベントを前に、チャンピオンが姿を見せないのは異例の采配。ウィル・オスプレイがウェンブリーで勝利する布石とも取れるが、プロレスファンとしては「せめて生の言葉が聞きたかった」というのが本音だろう。
また、MJFが持ち出した「リアル世界王座」ストーリーも賛否を呼んだ。彼は自身がベルトを失った直後から、ケニーを「ペーパーチャンピオン」と罵り、バーバリー柄のベルトを掲げて「これこそが本物」と主張。オールインのメインを「偽物」と断じた。確かにヒールとしての立ち位置は強固だが、かつての“王座の二重化”ストーリーの焼き直しに、新鮮味を感じなかったファンも少なくない。
女子戦では、クリス・スタットランダー対ペルセポネの一戦がもつれにもつれた。試合自体は悪くなかったが、終盤にサンダー・ローザやヒカル・シダが介入し、レフェリーがダウンする中での強引な決着に、多くのファンが「もっとシンプルに勝負させてほしかった」と肩を落とした。
一方、歓喜の声が上がったのは、ハングマン・ペイジの早すぎる戴冠だ。彼は復帰からわずか数週間で、バンディード、ブロディ・キングと組んでトリオ王座を奪取。見た目はバラバラだが、それぞれが持つ“不滅の魂”が共鳴し、新たな時代を予感させる。特にバンディードにとっては、ROH王者としての意地を見せた形。このチームが今後、トリオ王座にどんな輝きをもたらすのか、期待は高まるばかりだ。
AEWグランドスラム・メキシコ。賛否両論あれど、これほどまでにファンの感情を揺さぶるショーはそうない。オールインまであと1カ月。このメキシコの熱狂が、ロンドンへと続いていく。
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