マリク・ウィリスにかけるドルフィンズの賭け、2027年には未来が変わる?
マイアミ・ドルフィンズが、2027年のドラフト全体1位指名権を狙って大暴落すると見られている。だが、もしその過程で未来のフランチャイズQBを同時に発掘できたらどうだろう? まさにそれこそが、マリク・ウィリスを先発に据えた今シーズンに起こり得るシナリオだ。
27歳、NFL4年目のウィリスは、これで3チーム目での先発機会を得る。2022年ドラフト全体86位でテネシー・タイタンズに入団したが、成功とは言い難い日々を過ごした。その後2年間はグリーンベイ・パッカーズでジョーダン・ラブの控えを務め、計11試合に出場。その中で見せたデュアルスレット能力は、パッカーズ時代に開花の兆しを見せていた。通算パス獲得ヤードはわずか1322ヤードだが、その約75%はパッカーズでのもの。グリーンベイでは10個のタッチダウンを記録し、走って投げて相手守備陣を翻弄した。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon ドルフィンズはそんなウィリスのピークを掴もうと、オフシーズンに3年6750万ドルの契約を結んだ。今季の年俸はわずか567万2000ドル。先発としてフルタイムでやれるかどうかを見極めるには、破格の投資だ。もちろん勝てればそれに越したことはないが、即座の成功を求めるプレッシャーはゼロ。再建に時間をかけられる状況にある。
仮にウィリスが素晴らしい数字を残してもチームが負け続ければ、ドルフィンズは高いドラフト指名権を手にし、QB以外の最優秀選手を指名するか、QBを欲しがるチームとのトレードダウンで追加指名権を獲得するという選択肢がある。ウィリスの契約には来季約2600万ドルの年俸と、シーズン終了後の脱出条項が盛り込まれている。もしウィリスが大不振でチームがトップ指名権を獲得した場合、ラスベガス・レイダースの例に倣い、アーチ・マニングやダンテ・ムーアといった最上位QBを指名し、1年間ウィリスの後ろで育てるプランも描ける。
つまり、ウィリスが成功しても失敗しても、ドルフィンズはどちらにも対応できる柔軟な体制を整えているのだ。クリーブランド・ブラウンズがデショーン・ワトソンに巨額を長期契約で縛られ、中~後半ドラフトで安物QBを探し続けた悪夢とは無縁の戦略と言える。
トレーニングキャンプでのウィリスは上々の仕上がりを見せているという報道もある。もちろんキャンプと本番は別物だが、仮に実戦で結果が出なくても失望する必要はない。6カ月前、こんな未来を想像したドルフィンズファンは一人もいなかっただろう。低リスク・高リターン。ドルフィンズは今、まさに“負けられない賭け”を楽しんでいる。
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